歌も演技も好きなので、両方ができて、うれしいです
CM、映画など、どのジャンルにおいても、いま求められているのは、登場する瞬間に見る人を惹きつける、強いインパクトを持ったフレッシュな女優である。現在14歳の新星・高月彩良は、抜群の透明感とボーイッシュな存在感が個性的で、その姿を目にした人は誰もが気になってしまう、そんな魅力を持っている注目株だ。
2008年、堀北真希・黒木メイサ・桐谷美玲らが所属する芸能プロダクション「スウィートパワー」にスカウトされて芸能界入り。同じ事務所に所属する松山メアリ・桜庭ななみらとともにアクトレスシンガーグループ「bump.y」のメンバーとして2010年にCDデビューしたほか、ソロの女優としてドラマや映画で活躍を見せている。幅広い分野でのマルチな活躍ぶりは、bump.yでの活躍を通じて培ったものが活かされている。
「演技も歌うことも、好きです。どっちも感情移入するのは難しいですが、両立して、がんばっています。毎回、すてきな俳優さんたちに演技をそばで見ながら演じることができるので、いつも勉強になっています」
大人っぽい役を演じるときは、ふだんから大人な考え方をしています
これまで彼女がドラマで演じてきた役柄は、どれもが個性的で、バラエティにとんでいる。『オトメン』では少年役を演じたほか、2010年放送の『逃亡弁護士』では白いワンピースをいつも着ている入院中の少女を好演して、ミステリアスな存在感が注目を集めた。最近では、4月にTBS系で3夜連続でオンエアされた『ブラックボード?時代と戦った教師たち?』の第2夜に出演した。
「謎めいていたり、クールな役を演じるのは、好きです。『オトメン』で男の子を演じたときは、学校の男子を観察して、演技の参考にしていました。撮影現場で、女子トイレに行こうとしたら、“男子トイレはこっちですよ”と言われて(笑)、ちょっと傷つきましたが、役になりきっている証拠なので、うれしくもありました。『ブラックボード』では、優等生・スポーツ万能・爽やかという設定の役で、実際の私は優等生ではないので(笑)、まじめなふりをして演じていました。今回は学校の中で暴れる生徒たちにおびえる側の役でしたが、暴れる側の役も演じてみたいな、って近くで見ながら思いました」
広告では、bump.yの一員として日清食品「カップヌードルごはん」のインフォマーシャルに出演したほか、ソロでは2011年に東京メトロ「TOKYO WONDERGROUNDスタート篇」で初出演。杏と共演したこのCMで高月彩良は、ベッドの上で起きたり、地下鉄に乗ったりと、さまざまな表情を見せた。
「東京メトロのCM撮影では、明るくたのしく、っていう気持ちをつねに持ちながらやっていました。自分よりも少し年上の設定だったので、大人っぽい明るさを心がけていました。大人っぽい役を演じるときは、大人の雰囲気を出すために、気持ちを入れ替えてやっています。『小公女セイラ』というドラマで大人っぽい役を演じたときは、撮影期間中のふだんの生活から、大人な考え方をするようにしていました。たとえば、弟と遊ぶときも、いつものようにいっしょにはしゃいで遊ぶのでなくて、姉っぽく見守るようにしたり」
大人っぽい人ランキングとうるさい人ランキングで、1位に選ばれました(笑)
ドラマでタイプの異なる数々の役をこなし、ひとつのCMの中でも、いろんな表情を見せる。それは、彼女がひとつだけではなく、いろんな魅力を持っているからだろう。見た目は大人びていて、ドラマではボーイッシュな役やクールな役を演じることが多いが、素顔の彼女は、ハートフルな人柄が印象的で、親しみやすい女の子。この取材が行なわれた日、彼女は、撮影の合間には、静かに鼻歌を歌っていた。等身大の中学生らしいその姿から、歌うことが本当に好きなんだな…というのが、伝わってきた。
「小学生のときの卒業アルバムでは、クラスの大人っぽい人ランキングと、うるさい人ランキングで1位に選ばれました(笑)。今でも、特にゲームをやっているときに、夢中になると体を傾けてプレイして、大声を出して騒いでしまうので、bump.yのメンバーから注意されたこともあります(笑)」
透き通った青のような人になりたい
自分自身を色にたとえると?…と聞くと、彼女は、青と答える。
「青はbump.yの中での私のイメージカラーでもあるんですけど、自分でも青っぽいな、って思います。水色に近い、透き通っている青のような人になりたいです。スカウトされる前はドラマを見る側として楽しんでいるだけでしたが、今は、見ている人に楽しんでもらいたいという気持ちを持ちながら、演技をしています。かっこいい女性になりたいので、宝塚歌劇団のDVDを見て、凛々しく見える顔の角度とかを研究しているところです。bump.yでのパフォーマンスにも活かして、女性のファンの人も増やしたいです」
彼女に、どんなCMが似合うだろうかと想像してみると、きりがないくらいに、いくつものイメージが、頭に浮かんでくる。これからも彼女は、24色の絵の具のように、役ごとに変化を見せて、出演作品に印象的な色彩を加える女優として着実に成長していくに違いない。
取材・文/高倉文紀(美少女評論家) カメラマン/CANA KOBAYASHI
スタイリスト/南雲恵里 ヘアメイク/加藤恭子(allure)
衣装提供/スピンズ原宿店、EVOL
高月 彩良
08年9月、ネットドラマ「TSC東京ガール」で女優デビュー。
女性5人組ユニット「bump.y(バンピー)」のメンバー。東京メトロ「TOKYO WONDERGROUND スタート篇」でCMデビュー。
- 趣味•特技を教えてください。
趣味:人間観察、音楽鑑賞 特技:水泳、腹話術
- 目標とするタレントさんは誰ですか?
樋口可南子さん
- どのようなCMに出演してみたいですか?
飲料やお菓子、化粧品のCMに出演してみたいです。
- 事務所担当者コメント
若干14歳。普段はあどけない少女ですが、ひとたび仕事スイッチが入ると一瞬にして大人びた力強い眼差しを放つ、不思議なオーラを持った子です。
■TV TBS系 3夜連続スペシャルドラマ「ブラックボード ?時代と戦った教師たち?」
2012年7月? CX系連続ドラマ「GTO」桑江遥役でレギュラー出演 ■CD 2012/6/20「ガラゲッチャ?GOTTA GETCHA?」
■イベント 2011/5/26 日本最大級のファッション&音楽イベント 「GirlsAward by CROOZ blog 2012 SPRING-SUMMER」にオープニングアクト出演
2012/6/13 LOVE in Action Meeting LIVE 日本武道館 出演 |
■TV
BS-TBS 「TSC東京ガール」見城咲耶役 (2008/10?12) |
■CM 東京メトロ新CM「TOKYO WONDERGROUND スタート篇」(2011/5/9?)
bump.y 「日清カップヌードルごはん」 インフォマーシャルCM出演(2011/8月) |
【イー・スピリット編集後記】
強いまなざしが印象的な高月さん。
凛とした表情を見せてくれたかと思えば、ニコニコと鼻歌まじりに振付の練習をしたり・・・
角度を変えてキラキラ輝く宝石のような女の子。さわやかな飲料などの広告がぴったりですね。